庭園概要
敷地約1万6千坪の半分が回遊式日本庭園で、残りが果樹園になっている。「古谿荘水道電線敷設表示図(大正5年)」を見ると、現在の中学校、ホールは全て果樹園であったことが分かる。むしろ果樹園がメインの西洋式庭園との併設であった。 日本庭園の中を巡る流れと池の水は、北方約1km先の吉津川から取水し、10吋の鋳鉄管で古谿荘中庭まで導水し、高低差を利用して常に流していた。 主木は赤松とつつじであるが、赤松は「多行松」で、宮内省が御用邸・離宮でよく使っている樹種である。園地は野芝が敷詰められ、園路は砂利敷きとなっている。現在見られる杉ヒノキや桜は第二次世界大戦以後植えられた樹木である。